オロロ畑でつかまえて 荻原浩 著
あらすじ
”人口わずか三百人。主な産物はカンピョウ、ヘラチョンペ、オロロ豆。超過疎化にあえぐ日本の秘境・大牛群牛穴村が、村の起死回生を賭けて立ち上がった!ところが手を組んだ相手は倒産寸前のプロダクション、ユニバーサル広告社。この最弱タッグによる、やぶれかぶれの村おこし大作戦『牛穴村 新発売キャンペーン』が、今始まる――。第十回小説すばる新人賞、ユーモア小説の傑作。”
The First Line
”フタマタカズラの花が咲く年は、村に異変が起こる。”
荻原浩著『オロロ畑で捕まえて』を読みました。
真面目な要素はまったくない、とてもユーモアにあふれる明るい小説。
決して若くはない人々がそれぞれの想いで動いたら、それぞれが上手いことかみ合って、あれよあれよという間に村おこし。本当にあっという間だった。
この小説はとても好みがわかれると思う。ライトな感じが好きな人にとっては好きだと思うし、もっと人間模様を追いたい人には合わないと思う。僕は後者。
こんな田舎、現実の日本にもあるのかな。自分の住むところがここまで田舎やったらもう外界のことしらんと一生ここに住んでいたい。都会を知ってしまったら、すぐに出ていきたくなるやろな。決して田舎が嫌いなわけではないけれどむしろ好き。
もしこんな村おこしを現実でしたら、たぶん社会問題になると思う。小説の世界だから許される。そういう面で無理がある。
好み: ★☆☆☆☆☆