小説の浮かぶ空

日々読んでいく小説の感想を自由気ままに綴っていきます。

八月の博物館  瀬名秀明 著

 

八月の博物館

八月の博物館

 

 

あらすじ

”終業式の帰りにトオルが足を踏み入れたのは古ぼけた洋館。そこで不思議な少女・美宇と黒猫に出逢う。「ミュージアムミュージアム」というその奇妙な洋館の扉から、トオルは時空を超え、「物語」の謎をひもとく壮大な冒険へと走り出した――。小説の意味を問い続ける作家、小学校最後の夏休みを駆け抜ける少年、エジプトに魅せられた十九世紀の考古学者。三つの物語が出口を求め、かつて誰も経験したことのない感動のエンディングへと至る!エンタテインメントの常識を覆した話題作。”

 

The First Line

”風は凪いでいる。”

 

瀬名秀明著、「八月の博物館」を読みました。

 

 

時間かかってようやく読破。たしかに今までになかった斬新な構成。書く者と書かれる者の絡み合いながら求める出口。

知的好奇心が刺激されますね。エジプトの歴史に元々少し興味あってんけど、学んでみたいなと思った。それが僕の冒険心に火をつけることになる気がする。

この小説、見方を変えればものすごく面白いと思う。もっと砕いて小学生を対象にしたり、アニメ化してみたりすると、小学生はおそらく喰いつく。僕が小学生の時にこの物語と出会っていたら、おそらく夢中になっていた。今となっては、純粋な心で楽しめなくなっているからもったいない。なんでトオル小学生やのにこんなに賢いねんとか思ってしまう。

国語の文章問題でよく見かける、「棒線部分における筆者の心情を述べよ。」に対する疑問。この答えって誰が作ったんやろ。出題者が実際に筆者に尋ねたんかな。筆者ってそんなことを実際に思いながら文章書いていたんかな。

小学生の、好きに気づく心情、意識してしまう心情、懐かしいな。

 

 

好み: ★★★☆☆☆