君に舞い降りる白 関口尚 著
あらすじ
”もう誰も、好きにならない。鉱石店でアルバイトをする大学生の修二は、そう心に決めていた。しかし、店に来る少女・雪衣のことが少しずつ気になり始める。次第に距離を縮めるふたりだったが、彼女は自分の素性を一切話さない。だが、ついに彼女が隠していた秘密を知ってしまう。その時、修二は――。人を深く想うということを描いた、心に響く美しい青春小説。”
The First Line
”その女の子がうちの店にやってきたのは、冬真っ只中の二月のことだ。”
関口尚著、「君に舞い降りる白」を読みました。
久々にさわやかな小説読んだ気がする。読み終わったあと、少し切なくて、でも心地よい気分になる。人を想うこの幸せさを改めて気づかされた。
出てくる登場人物みんなが恋してる。だからかとても人間的で、そして綺麗。想いが手に取るように伝わってくる。いかにも物語って感じで少しリアリティには欠けるけれど、それはそれであり。最後はイベント盛りだくさん。
夏祭りいいなって読みながら思ってた。好きな人の浴衣姿は格別やと思う。恋愛イベントにおいて他のどれよりも純粋で、きれいで、ドキドキするイベント。クリスマスとは大違い。なぜか、夏祭りは片想いのイメージ。
一方で、人の生き方についても考えさせられた。生きる動機をどこに見出すか。それがたとえ険しくても、それ以上の幸せを見つけられるならそれで充分。
恋愛は千差万別ってことがよくわかる。人それぞれ恋するきっかけは違うし、続ける動機もわからないし、終わる原因も大きかったり小さかったり。でも、恋愛する以上はすべて正しいと僕は思う。それがたとえ浮気でも。倫理に反するんはあかんけれど。
誰かを深く想う、いいですね。僕は、どんな生き方をしよ。
好み: ★★★☆☆☆