小説の浮かぶ空

日々読んでいく小説の感想を自由気ままに綴っていきます。

哀愁的東京  重松清 著

 

哀愁的東京 (角川文庫)

哀愁的東京 (角川文庫)

 

 

あらすじ

”進藤宏。40歳。新作が描けなくなった絵本作家。フリーライターの仕事で生計を立てる進藤は、さまざまなひとに出会う。破滅の時を目前にした起業家、閉園する遊園地のピエロ、人気のピークを過ぎたアイドル歌手、生の実感をなくしたエリート社員……。進藤はスケッチをつづける。時が流れることの哀しみを噛みしめ、東京という街が織りなすドラマを見つめて――。「今日」の哀しさから始まる「明日」の光を描く連作長編。”

 

The First Line

”時代のヒーローと呼ばれた男は、少し疲れているように見えた。”

 

重松清著、「哀愁的東京」を読みました。

 

 

人生山あり谷ありやなっ考えさせられる物語。今日落ち込んでしまうと明日に希望見出せんくなって、それが負の連鎖。でも、そんな状況だからこそちょっとしたことが光になったりする。

もう少し多岐にわたるジャンルからの視点やともっと楽しめたかな。少し風俗的要素多かった。でもそんな中で、ピエロのお話は、なんかぐっときた。すごい切なくなったし、端に追いやられながらも笑顔を届けようとする姿に感動した。

孤独って楽やけどしんどい。ただただ輪を広げるのはあまり好き茶うけど、いざという時に自分を導いてくれる周りの人は、大事にしようと思う。

それにしても、東京、いいな。

 

 

好み :★★★★☆☆