小説の浮かぶ空

日々読んでいく小説の感想を自由気ままに綴っていきます。

占星術殺人事件  島田荘司 著

 

占星術殺人事件 改訂完全版 (講談社文庫)
 

 

あらすじ

”星座に従い、六人の処女の肉体から必要な各部をとり、完成美をもつ「女」を合成する、という無気味な遺言状。そして一ヵ月後、六人の女性が行方不明となり、日本各地からバラバラ死体で発見された…。奇想天外な構想、驚くべき大トリックと猟奇殺人の真相!名探偵・御手洗潔のデビュー作として、平成「本格」時代招聘の先駆となった、記念碑的名作!”

 

The First Line

”これは私の知る限り、最も不思議な事件だ。”

 

島田荘司著、「占星術殺人事件」を読みました。

 

 

話題になる前から気にはなっていてんけど、ようやく読めた。

これは評判負けしない大作やと思う。トリックも予想だにしなかった斬新なものやったし、動機もはっきりしていて最後までドキドキしながら読んでた。

作者からの挑戦状に臨んでみたもののみごと惨敗。でも、材料はこれでもかというほど揃っていた。序盤で40年分の推理がこれでもかと披露されているけれど、それもまた面白い。最後の犯人当てのところは注意深く読みすぎてまぁ時間かかった。

言うなれば、日本版シャーロックホームズ。原作のホームズとワトソンの関係性がこの物語でも御手洗潔と石岡くんに表れているし、とにかく似ていた。石岡くんの推理ぶりはいかにもワトソン。御手洗潔の安楽椅子ぶりと行動力のバランスがいかにもホームズ。ホームズファンにはたまらない。

これ以上書くとネタバレになりそうなので、ここにて終わります。

 

 

好み: ★★★★★★