小説の浮かぶ空

日々読んでいく小説の感想を自由気ままに綴っていきます。

四畳半王国見聞録 森見登美彦 著

あらすじ

”「ついに証明した!俺にはやはり恋人がいた!」。二年間の悪戦苦闘の末、数学氏はそう叫んだ。果たして、運命の女性の実在を数式で導き出せるのか(「大日本凡人會」)。水玉ブリーフの男、モザイク先輩、凹氏、マンドリン辻説法、見渡すかぎり阿保ばっかり。そして、クリスマスイブ、鴨川で奇跡が起きるーー。森見登美彦の真骨頂、京都を舞台に描く、笑いと妄想の連作短篇集。”

 

The First Line

”諸君!諸君と言っても誰もいないのだが、しかし余は断じて諸君と呼びかけよう。”

 

森見登美彦著『四畳半王国見聞録』を読みました。

 

 

森見節大炸裂の1冊。

森見さんの小説を読むと、毎回同じ気持ちになる。笑いあり若干の切なさあり。京都の良さと大学生の阿保さを感じたいがためだけに読んでると言っても過言ではない。

僕の行ってた大学にも、そんな裏の組織とか深海の生活があったんやろか。四畳半って狭いけれど、森見さんの物語に出会ってから憧れの対象になってる。実際は6畳+ロフトの1Kを選んだけれども。

森見さんの物語に出てくるキャラクターは、どれも一貫して阿保で、物語を越えて同じような人たちが出てきて、話繋がってるのかなと思ってしまうほど雰囲気が同じ。やのに、全く飽きない。そして、定期的に読みたくなる。

大学生でもっと阿保しててもよかったな。

 

 

好み: ★★★★☆☆

 

四畳半王国見聞録 (新潮文庫)

四畳半王国見聞録 (新潮文庫)