小説の浮かぶ空

日々読んでいく小説の感想を自由気ままに綴っていきます。

夜宵 柴村仁 著

あらすじ

日が暮れてから湖の小島にひっそりと立つ細蟹の市。国宝級のお宝、非合法なもの、生き死にの区別なく人間さえ売られ、お面をつけた異形の者が跋扈する。その異世界に迷い込んだ記憶喪失の少年カンナは市守りのサザに助けられる。自分は果たして何者なのか。甘美な悪夢に読者を誘うファンタジック・ホラー。

 

The First Line

提灯の赤が黒々とした水面に揺れている。

 

柴村仁著『夜宵』を読みました。

 

 

久々にファンタジー小説を読んだ。前に読んだ『プシュケの涙』で柴村仁さんの小説に興味を持って読んでみた。

正直ファンタジーは映像で観たいなー派の立場やけど、やっぱりやった。ただ、小説でも十分楽しかったし、だからこそ映像でどうなるか気になる。異世界で少し不気味で、でもその中に日常と共通する感情があって、遠いようで近い物語やった。

ゴーストタウンのイメージが、台湾の九份と少し重なってそれで進めてたからか、好きな雰囲気やった。行ってみたいなと少し思った。

柴村仁さんの小説は感情の中に闇を含めながらもストレートで、とても繊細なんかな。もっと読みたい。

 

 

好み: ★★★☆☆☆

 

 

夜宵 (講談社文庫)

夜宵 (講談社文庫)