六の宮の姫君 北村薫 著
あらすじ
”最終学年を迎えた《私》は卒論のテーマ「芥川龍之介」を掘り下げてく一方、田崎信全集の編集作業に追われる出版社で初めてのアルバイトを経験する。その縁あって、図らずも文壇の長老から芥川の謎めいた言葉を聞くことに。《あれは玉突きだね。……いや、というよりはキャッチボールだ》ーー王朝物の短編「六の宮の姫君」に寄せられた言辞を巡って、《私》の探偵が始まった……。”
The First Line
水色の空に、太陽がまぶしい。
北村薫著『六の宮の姫君』を読みました。
この小説は、芥川龍之介を始めその時代の文学が好きな人が読んだらめっちゃ面白いと思う。この小説そのものが、「六の宮の姫君」卒論になってるみたい。
内容が文学に特化してるから、純粋にミステリを求めている人には物足りないというか、難しすぎてわからないと思う。僕もその1人。出てくる人物の名前が辛うじてわかる程度で、読むん難しすぎた。
《私》シリーズは、日常のささいな「なぜ?」に焦点を当てて推理していくとてもライトなミステリながら、小説自体はライトではなくてしっかりと文学的で読み応えがあるから面白い。
大学時代を含めて、もっと自分の世界を持っておいたらもっと楽しかったんやろな。
好み: ★★☆☆☆☆