七瀬ふたたび 筒井康隆 著
あらすじ
”生まれながらに人の心を読むことができる超能力者、美しきテレパス火田七瀬は、人に超能力者だと悟られるのを恐れて、お手伝いの仕事をやめ、旅に出る。その夜汽車の中で、生まれてはじめて、同じテレパシーの能力を持った子供ノリオと出会う。その後、次々と異なる超能力の持主とめぐり会った七瀬は、彼らと共に、超能力者を抹殺しようとたくらむ暗黒組織と、血みどろの死闘を展開する。”
The First Line
”地ひびき。震動。”
筒井康隆著『七瀬ふたたび』を読みました。
七瀬シリーズの2作目。前作を読まずしてこの本読んだけれど、それでも十分に楽しめた。この前の話がとても気になる。
典型的なSF小説やけれど、どこか人間味にも触れていて、その独特の世界観ははまってしまうほどクセがある。好きな人はとことん好きになると思う。実際に、何度も映像化されているみたいやし。
暗黒組織との闘いが中心というよりかは、七瀬の細々と生きるその過程が中心で、その警戒しつつも普通の人間として生きようとする姿はとても人間らしくて応援したくなる。現れる男性みんなが興奮するほどの美貌、どんな姿なのでしょうね。暗黒組織とは一体。
テレパスはとても便利そうやけれど、もしこんな超能力が自分にあったらとてもやないけど生きていけないと思う。相手の考えていることがわかってしまって、自分の能力を知られまいとこっそり生きて、何のために能力はあるのか。幸か不幸か。もし自分の周りにこの能力を持っている人がいたら、それはそれで恥ずかしい。
好み: ★★★★☆☆