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小説の浮かぶ空

日々読んでいく小説の感想を自由気ままに綴っていきます。

プリズム  百田尚樹 著

あらすじ

”ある資産家の家に家庭教師として通う聡子。彼女の前に屋敷の離れに住む青年が現れる。ときに荒々しく怒鳴りつけ、ときに馴れ馴れしくキスを迫り、ときに紳士的に振る舞う態度に困惑しながらも、聡子は彼に惹かれていく。しかしある時、彼は衝撃の告白をする。「僕は、実際には存在しない男なんです」。感涙必至の、かつてない長編恋愛サスペンス。”

 

The First Line

”私が初めて岩本家を訪れたのは三月の初めだった。”

 

百田尚樹著、『プリズム』を読みました。

 

 

普通の恋愛小説とは一味違った設定。

百田さんの小説は、とにかく勉強されて書かれている感がすごい。これほどまでに難しいテーマでも事細やかに書かれていて、とてもリアリティを感じられる。読後は、授業を受け終えた時のように知識に溢れる。そして、さすが構成作家さんと思える構成。ぶれずしっかりとしているから読みやすい。

聡子さん個人的には好きになれん。相手の状況を顧みずに自分の恋を押し付ける感じがあって、これが大人の恋愛なんかもしれんけれどそのわがままさが子供っぽい。結末に向けて恋が盛り上がる様子は、昼ドラそのもの。そんな大人な恋愛小説が読みたい人にはぴったりかも。

多重人格が主題になるねんけれど、もし自分がと思うとやりきれない気持ちになる。別人格が現れる間の記憶がないなんてただただ怖い。でも、実際にあることやねんな。子どものころ、「24人のビリー・ミリガン」の特集番組を見て少しトラウマがあって、それにもこの小説が関連しているから最初少し読むの躊躇したぐらい。でも、最後まで読んで読んでよかったなと今は思ってる。

 

 

好み: ★★☆☆☆☆

 

プリズム (幻冬舎文庫)

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