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小説の浮かぶ空

日々読んでいく小説の感想を自由気ままに綴っていきます。

御手洗潔の挨拶  島田荘司 著

島田荘司

 あらすじ

”嵐の夜、マンションの十一階から姿を消した男が、十三分後、走る電車に飛びこんで死ぬ。しかし全力疾走しても辿りつけない距離で、その首には絞殺の痕もついていた。男は殺されるために謎の移動をしたのか?奇想天外とみえるトリックを秘めた四つの事件に名探偵御手洗潔が挑む名作。”

 

The First Line

「数字錠」”私が御手洗潔との長いつき合いを思い起こす時、いつも頭に浮かぶのは彼の風変わりな性格のことである。”

「疾走する死者」”猿島で起こった不思議な事件のことは、いつかお話ししたと思う。”

紫電改研究保存会」”「何のまじないだい?そりゃ」”

ギリシャの犬」”神田川は、郊外から山の手を抜け、ほとんど東京の中心部を貫くようにして流れてくると、隅田川に注ぎ、終る。”

 

島田荘司著、『御手洗潔の挨拶』を読みました。

 

 

奇想天外なトリックとしか言いようのないトリックたち。こんなんもし長編のミステリで使われたら、おそらく許されない。でも、それが短編でかつ御手洗潔が絡むからこそ面白くて、許せる。だからこの小説はトリックよりも、御手洗潔の行動や物語そのものを単純に楽しむものかなと感じた。そこが、シャーロックホームズとは少し違う。

とは言いつつも、御手洗潔シリーズこそ現代日本版シャーロックホームズと言いたくなる要素が豊富にある。設定が大英帝国やなくて日本というところがまた手の届きそうで気楽な良いところ。

この少し飛んだ推理は、どこか古畑任三郎を思わせる。みんなを置いてきぼりにして勝手に推理が飛んで、でも筋が通って解決する様は面白い。

シャーロックホームズシリーズを読んだ人にはぜひこの4つの物語を読んでほしい。きっと、共通する点を見いだせるはず。そして、御手洗潔の人柄に触れてほしい。

 

 

好み: ★★★☆☆☆

 

御手洗潔の挨拶 (講談社文庫)

御手洗潔の挨拶 (講談社文庫)