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小説の浮かぶ空

日々読んでいく小説の感想を自由気ままに綴っていきます。

有頂天家族  森見登美彦 著

森見登美彦

 

有頂天家族 (幻冬舎文庫)

有頂天家族 (幻冬舎文庫)

 

 

あらすじ

”「面白きことは良きことなり!」が口癖の矢三郎は、タヌキの名門・下鴨家の三男。宿敵・夷川家が幅を利かせる京都の街を、一族の誇りをかけて、兄弟たちと駆け廻る。が、家族はみんなへなちょこで、ライバル狸は底意地悪く、矢三郎が慕う天狗は落ちぶれて人間の美女にうつつをぬかす。世紀の大騒動を、ふわふわの愛で包む、傑作・毛玉ファンタジー!”

 

The First Line

桓武天皇の御代、万葉の地をあとにして、大勢の人間たちが京都へ乗りこんできた。”

 

森見登美彦著、『有頂天家族』を読みました。

 

 

この小説を読み始める前、まさか主人公が狸やとは思っていなかったから、びっくり。ちゃんとあらすじに書いてあるのに。

森見さんらしくコミカルな内容で、京都を舞台とした等身大から少しずらした視点が相変わらず面白かった。狸と天狗と人間の三つ巴。うまいことかみ合っていて、またお互いがお互いを敬遠していて、そこから次々と生まれる歪みがなんとも可愛らしい。

阿保ながらも、狸なりの家族愛に満ち溢れていた。阿保兄弟の絆と母親の愛情。人間では描けない良さがあった。みんな阿保やけれど、立派に面白い。

京都の街を普段歩いていて、これからはふと狸を探してしまいそう。もしかしたら、化けた狸とすでに出会っていたりして。そう思うと、京都がますます面白くなる。強風が吹いたら天狗の仕業と思おう。

 

 

好み: ★★★☆☆☆