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小説の浮かぶ空

日々読んでいく小説の感想を自由気ままに綴っていきます。

ちょっと今から仕事やめてくる  北川恵海 著

 

 

あらすじ

ブラック企業にこき使われて心身共に衰弱した隆は、無意識に線路に飛び込もうとしたところを「ヤマモト」と名乗る男に助けられた。同級生を自称する彼に心を開き、何かと助けてもらう隆だが、本物の同級生は海外滞在中ということがわかる。なぜ赤の他人をここまで?気になった隆は、彼の名前で個人情報をネット検索するが、出てきたのは、三年前に激務で自殺した男のニュースだった――。スカッとできて最後は泣ける、第21回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞〉受賞作。”

 

The First Line

”六時に起床。”

 

北川恵海著、『ちょっと今から仕事やめてくる』を読みました。

 

 

現代の社会に問いかける小説。

上司からは常に怒鳴られ、他人を蹴落とし這い上がり、昔からの慣例にばかりしばられる企業風土。これはこの小説の中だけの架空のものでは決してなく、むしろこんなブラックと呼ばれる企業の方が多いのかも。社会に出ようとする僕はそんなイメージをもっている。

今働いて、辛い思いをしている人にはぜひとも読んでもらいたい。少しでも逃げ道のきっかけになるはず。これから社会に出る人には、ぜひともこの本のことを覚えておいてもらいたい。社会の純粋さを思い出させてくれるはず。

「ヤマモト」さんの行動は隆を救った。これも現実に有り得ることで、都会も捨てたもんやない。東京の人は冷たいとよく言われるけれど、その東京人も多くは地方出身者で、冷たいのは社会全体を取り巻く群れ意識故の空気に過ぎないと僕は思っている。人間、生きているだけでなんとかなる。誰かは絶対に助けてくれる。そのことを、この小説から強くメッセージとして受けた。

おもんなかったら仕事なんてやめてしまえばいい。自分の人生は自分のもの。でも、責任はついてくると思うけれどね。

 

 

好み: ★★★★☆☆