神去なあなあ日常 三浦しをん 著
あらすじ
”平野勇気、18歳。高校を出たらフリーターで食っていこうと思っていた。でも、なぜだか三重県の林業の現場に放りこまれてしまい――。携帯も通じない山奥!ダニやヒルの襲来!勇気は無事、一人前になれるのか……?四季のうつくしい神去村で、勇気と個性的な村人たちが繰り広げる騒動記!林業エンタテインメント小説の傑作。”
The First Line
"神去村の住人には、わりとおっとりしたひとが多い。”
林業に着目した小説を読むのが初めてで、新鮮やった。
出てくる登場人物が皆とても個性的で、コミカルな小説で読みやすかった。ヨキの自由ぶりが田舎っぽさを感じて、奥さんのみきさんとの仲にうらやましく思った。そして、清一さんの奥さんに対する思いにも感動。勇気の恋は…。
林業って斜陽で普段はあんまり注目していないけれど、日本の国土の70%は山で、なくてはならない職業。その大変さとすばらしさも垣間見れてよかった。木ってなんもせんと生えているわけではないねんな。
村独特なコミュニティに少し憧れる。神様の存在を大切にして、自然と人間の住み分けをしっかりとしていて、そんな昔ながらの田舎な場所に癒される。
なにも一流企業に就職したり、大学に進学したりすることだけがすべてではない。どこに行っても楽しいことはあって、案外未知の思いもしない場所にこそ自分の居場所があったりして。
好み: ★★★☆☆☆