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小説の浮かぶ空

日々読んでいく小説の感想を自由気ままに綴っていきます。

殺戮にいたる病  我孫子武丸 著

 

殺戮にいたる病 (講談社文庫)

殺戮にいたる病 (講談社文庫)

 

 

あらすじ

”永遠の愛をつかみたいと男は願った――東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。犯人の名前は蒲生稔!くり返される凌辱の果ての惨殺。冒頭から身も凍るラストシーンまで恐るべき殺人者の行動と魂の軌跡をたどり、とらえようのない時代の悪夢と闇を鮮烈無比に抉る衝撃のホラー。”

 

The First Line

”蒲生稔は、逮捕の際まったく抵抗しなかった。”

 

我孫子武丸著、「殺戮にいたる病」を読みました。

 

 

度々口コミで目にしていた叙述トリックの小説。しかしながら、いざ読むときには叙述であることを全く忘れていたから、完全にトリックにやられた。読み終わって、思わず?が頭に無数に浮かんだ。シンプルかつ大胆すぎるトリック。

動機とか色々はっきりしているからここで言うけれど、テーマは性。殺戮にいたる病って題名が的確すぎる。

稔の性に対する感覚はもちろん異質なものでこれこそが事件の鍵にはなるけれど、母親も問題あり。息子の性に対する過敏なまでの心配含めた、親バカさ。

この小説はあくまでフィクションやけれど、この動機は実際に存在しうることやと思う。性に対する多様化が騒がれている現代で、もちろんこのケースは異質であってはならないことやけれど、一概に線引きするのは難しいことなんかも。

中二くさいこと言うかもしれんけれど、僕自身にそのような病がないとは100%は言い切れないのかも。もちろん無いと信じてはいるけれど。

みんながみんな正常とは限らない。意識されていないだけで。

 

 

好み: ★★★★☆☆