小説の浮かぶ空

日々読んでいく小説の感想を自由気ままに綴っていきます。

スタンド・バイ・ミー  スティーブン・キング 著

 

スタンド・バイ・ミー―恐怖の四季 秋冬編 (新潮文庫)

スタンド・バイ・ミー―恐怖の四季 秋冬編 (新潮文庫)

 

 

あらすじ

”行方不明だった少年の事故死体が、森の奥にあるとの情報を掴んだ4人の少年たちは、「死体探し」の旅に出た。その苦難と恐怖に満ちた二日間を通して、誰もが経験する少年期の特異な友情、それへの訣別の姿を感動的に描く表題作は、成人として作家になった仲間の一人が書くという形をとった著者の半自伝的な作品である。他に、英国の奇譚クラブの雰囲気をよく写した一編を収録。”

 

The First Line

”なににもまして重要だというものごとは、なににもまして口に出して言いにくいものだ。”
”雪と風の寒気きびしいその夜、わたしはふだんよりもいくぶん手早く服を着た――それは認める。”

 

スティーブン・キング著、「スタンド・バイ・ミー」を読みました。

 

 

ようやく読破。最近読書の余裕があまりなかったうえに海外文学という良くないタイミング。違う時期に読んだら、もっと楽しめたのにという後悔は否めない。

タイトルは度々耳にするほどの小説で、一度は読んでみたいと思って手に取った。正直なことを言うと、読むべきタイミングを間違えた。いろんな小説がこの小説に寄せ過ぎてそっちを先に読んでしまったがために、読み進めても物足りなさを常に感じてしまった。ただ言えることは、あらゆる幼少を題材とした物語の中で、バイブル的な存在であって今もなお知られる理由は少しは理解できた。

個人的には、「冬の物語」の方が好きかな。英国の雰囲気は特にたまらない。ホームズのおかげかな。幼少期の無邪気な様子に浸るのも当然好きやけれど、大人の雰囲気を持つ物語も最近ははまる。嗜好が少しずつ変わってきているような実感がある。

等身大の心情に触れたいなら、この小説はとてもおすすめ。忘れかけた何かに気づかされたりされなかったり。子どもっていいな。大人っていいな。

 

 

好み: ★★☆☆☆☆