GOTH リストカット事件 乙一 著
あらすじ
”連続殺人犯の日記帳を拾った森野夜は、次の休日に未発見の死体を見物に行こうと「僕」を誘う。世界に殺す者と殺される者がいるとしたら、自分は殺す側だと自覚する少年「僕」。人間の残酷な面を覗きたがる者「GOTH」を描き本格ミステリ大賞に輝いた乙一の出世作。”
The First Line
”夏休みが二十日ほど過ぎたころ、出校日でひさびさに森野と顔を合わせた。”
乙一さんの小説はオチがしかりしてて、読み終わった後すっきりする。いくつかまんまとミスリードにひっかかり、読み切るん疲れた。でもその疲れが良い。伏線は忘れたころに起爆する。
猟奇的な描写めっちゃリアルで、登場人物の心情もリアル。常に一定の緊張感に包まれていた。
人を殺すことや人に殺されることって普段考えないことやから、この種の小説に触れると少し新鮮。殺人事件のニュース見てるより現実味感じて、また身近に思ってしまう。
自分にサイコの要素ないと思ってはいるけど、もし生まれながらにその感情が芽生えていたらと思うとゾッとする。でも、僕の周りにそのような人いても不思議ではないよな。小学校で道徳の時間いうて命の大切さとか学ばされるけど、正直これは防ぎようのない悪魔。だってそもそも価値の基準が違いすぎるから。見つけ次第隔離するしか僕には案がない。
好み: ★★★☆☆☆