小説の浮かぶ空

日々読んでいく小説の感想を自由気ままに綴っていきます。

つきのふね  森絵都 著

 

つきのふね (角川文庫)

つきのふね (角川文庫)

 

 

あらすじ

”あの日、あんなことをしなければ……。心ならずも親友を裏切ってしまった中学生さくら。進路や万引きグループとの確執に悩む日々で、唯一の心の拠り所だった智さんも、静かに精神を病んでいき――。近所を騒がせる放火事件と級友の売春疑惑。先の見えない青春の闇の中を、一筋の光を求めて疾走する少女を描く、奇跡のような傑作長編!”

 

The First Line

”このごろあたしは人間ってものにくたびれてしまって、人間をやってるのにも人間づきあいにも疲れてしまって、なんだかしみじみと、植物がうらやましい。”

 

森絵都著、「つきのふね」を読みました。

 

 

森絵都さんの小説はさらっと読める。そしてどこか切ない。

思春期ならではの悩みと葛藤、これは誰でも経験するもんやし、読んでて共感するところけっこうあったな。僕の場合非行には走らんかったけども。小説すぎて少しくどい感は否めない。

勝田くん、これ中学生やからまだセーフやけど、大人やったら完全にアウトなストーカー行為。理由がわかってなるほどとは思ったけど、それでもしつこい。でも、すごく優しい少年なんです。

孤独にとっての支えは単なる支えやなくて、もはや命綱。これがなくなると、いとも簡単に光を見失う。

 

 

好み :★★☆☆☆☆